・ アイカツ
STOP the WM! がモットーになりつつある最近のアイカツ、ついにメイン三人と正面対決をする回・前編でございました。
"暴君"神崎美月と"破壊王の弟子"夏樹みくるの暴走は止まらず、全国放送で先手を打ってソレイユを引っ張りだす展開に、すんごいプロレス力を感じる。
サプライズを入れてくるタイミング、ブックの組み方、テーマの選び方&見せ方。
どれをとっても、超一流のプロモーターになると思いますよ美月さんは。

さておき、ソレイユの方は「二年前との違い」と「それでも変わらないもの」をテーマに、仕事してる三人をカメラに写す展開。
あれだけ作中で成功を積み重ねていると、確かにアイドル候補生時代とはすべてが変わってしまってるよなぁ。
高橋晃&スタジオダブ担当回のキリッとした感じが、ビジネスウーマンとして活躍する三人にうまくマッチしていたと思う。
特に蘭ちゃんさんは、釣り目美少女大好きな高橋さんとは相性いいと思うネ。

状況が変わってもチャレンジャーの気概を忘れず、時間を捻出して挑んだステージ。
あかりちゃんステージ辺りから、3Dステージをバンクではなく作中表現と捉え、色んなハプニングを盛り込むようになってきたなぁ。
目線の表現力がまた上がっていて、どこまで行くのかよく判んなくなってきたレベル。

丁寧にコンパクトにまとめつつ、微妙に勝敗が読めない感じに仕上げた職人仕事回だったと思います。
WMに大きなアクシデントがなければ、細かくエクスキューズを積んでたソレイユが負ける流れだとは思うんだが……。
さてはて、どう落着させるのか今から気になりますね。

 

・ 神々の悪戯
ひ、ヒロイン置いてけぼりでヤンデレ神と道化神がシリアス街道を爆走していってた……。
「バルドルを殺す……!」といって衝撃的に引いてから、しばらく温存されていた北欧ネタがメインに躍り出て、ラストエピソード開始ですー。
神話ネタを思う存分拾って悲劇的展開をするのは、いかにもこのアニメらしいと思うがいくらなんでもロキがヒロイン過ぎた……。
いや、全然OKですけどネ……最初からダブルヒロイン体制だったと思えばいいのか。

ロキくんは「こっろーす!」とか言ってたけど、内股で崩れ落ちて「やっぱ出来ないッ!」とか言い出すメスマインドの持ち主であり、ホントヒロイン適性が高い。
あ、トールさん完全にパセリ(緑色の添え物を意味する隠語)でしたね。
ここから一話アバンの展開にどう持っていくのか……バルドルの体内に封じられた破壊神成分が適当なドラゴンに変化し、みんなでバトルすればいいのか?

北欧チームがドライブする中、ヒロインは多分初めて作中で弱音を吐いた。
今まで高い主人公力を見せ、気持ちの良い展開を引っ張ってくれたゆいちゃんが折れる展開、それをイケメン軍団がフォローしに来る展開は、ラストに相応しい変化のさせ方だった。
さて相談している間に、火サスみたいな崖からヤンデレが落ちたけど、キミら間に合うんかいな。

 

・ 柩姫のチャイカ
まさにクライマックスという感じで、分断された登場人物が各々の立場で、出会ったリアクションしたり真相を明らかにされたり。
丁寧に順調に潮目を上げていて、やっぱオーソドックスってのはつええなと再確認できる回でした。
アクションシーンをうまく会話に挟み込んで、緊張感を維持してんのがいいのかな。

いわゆるタメの回でもあって、浮遊要塞の動力源とか、チャイカ量産型の真相とか、なかなかいい塩梅に胸くそ悪く、これを突破するカタルシスを期待せざるをえない。
情報が出たりチームが合流したり、細かく細かく事態を進めているので、「ああ、上手く行くんだろうな」と思える所がいいスね。
アクションシーンは相変わらず爽快だし……アカリは洗脳されてるとはいえ容赦ねーなぁ。

キャラの回し方としては「またフレドリカ殿が死んでおられるぞー!!」という印象が強い。
能力的に強すぎるので、必要な仕事しては退場、仕事しては退場をループさせられるドラグーンに、涙を禁じ得ないね。
そこら辺は登場人物が、必要な仕事をしているということでもあって、これも安心感に繋がるポイントか。
ブルマメガネの情報取りまとめっぷりとかね……あいつブルマなのに優秀だなぁブルマなのに。

今タメるってことはそのうち飛ぶってことでもあり、女攫って拷問して戦争機械の燃料にするというゴミカスっぷりを見せ付けられた以上、あのクソガキ砂にされるということでもあります。
三話たっぷり使うだけあって、物語の上げ下げが贅沢な一期ラストエピソード。
しっかりと着地しそうな予感がビンビンしていて、今から最終話楽しみですのう。

 

・ ピンポン
完璧でした(挨拶)
これしか言いたくないくらいの、ベストな最終回が4月期アニメ頭にきた!
今後の最終回ラッシュのハードルが上がるぜ!!
と言いたいところだけど、11話見てきたならこのアニメが努力と才能と奇跡の融合体であることは既に感じ取っているはずで、ぶっちゃけ別格だよねー。
そんな感じの、最終話感想いきます。

IH予選始まってからは細かく細かく主要人物たちの物語を終わらせていったアニメピンポンですが、Aパートは全部スマイルとペコに捧げられた話でした。
いや、江上とかシニアチームとかもあんけどさ、やっぱ濃厚にペコスマだったさ実際。
其の終わり方でいいし、それ以外ありえんさ。

この話は皆が過去に縛られつつも過去を忘れて、天才によってそれを思い出していく物語であり、青い鳥はお家にいたことを全員が確認して、新しい時代へと踏み出していく話であります。
江上のエピソードがアニメで追加されたのも、彼の歴編が一番解りやすくこの構図を見せれるからかなぁとか、ツダケン渾身の泣き演技を聞きながら思いました。
いや、単純にコメディリリーフとしてすげー優秀だったけどね、江上。
あいつ画面に写ると、思わず笑うもん。

シニアチームがペコとのプレイによって引っ張りあげられたのか、それともドラゴンやスマイルの視点から見た大人が閉塞しているように見えただけなのか、此処は解釈の余地があると思います。
個人的には、何だかんだ『場』というものは必要で、そういうタイミングを与えられることもひっくるめて、ペコは天才という結論です。
ポセイドン取締役の印象を、見せ場一回でひっくり返す演出力はやっぱすげぇわ。

ドラゴン戦で既に自分の場所を再確認したペコに対し、スマイルはペコと卓球しないとやっぱ救われない。
彼の救済を、圧倒的な作画と細かい回想カットバックでじっくり見せた今回は、非常にアニメピンポンらしい豊かさのある、まさに集大成だったと思います。
ほんと、背景白のモーフ気味一本作画凄かった……こうして考えると、要所要所に圧倒的なのを配置しつつ、抜けるところは工夫して力抜いてた、カロリーコントロールの巧いアニメでしたね。


Bパートはエピローグに時間を使い、5年の時間が流れて変わったみんなを描写していました。
ドラゴンの「凡庸な選手は嫌」「卓球だけの人生も嫌」というワガママボーイっぷりを見ると、止まってた時間が動いた後、風間くんがどんだけ人生エンジョイ出来てるかよく分かる。
所属もポセイドンじゃなくなってるし、鳶にさらわれた油揚げのデカさを今更嘆いているし、すっかり凡庸な人間になって……。
良かった。

5年間で凡人になったのはスマイルも同じですが、彼の場合は望んでドロップした感じもあるし、もともと「プレーすることで何かを犠牲にしたり、勝つために誰かを引きずり下ろしたり、したくない」子だったので、彼の道もまた立派だと思います。
『卓球を人生と定め頂点をるのも、家族作ってトラック運転するのも、町道場を手伝いつつ教師をやるのも、全て等しく”いい”人生なんだ』
そんなどまんなかの綺麗事を、これだけ胸に響く形でちゃんと届けれているのは、やっぱ今までのドラマの蓄積と、場面に叙情性を込める演出の力。
圧倒的な説得力と豊かさを持った、いい終わり方だったと思います。


「湯浅が・ピンポンを・アニメにする」という初報を聞いた時、自分の中でのハードルが三段階くらい上がるのを体感しました。
だって「湯浅で・ピンポンが・アニメ化」だよ。
とんでもないものになるッ! という期待感が反転し、「はー……巨匠って言ってもよ~」みたいな腐れ口を叩くハメになる恐怖は、ちょっとアニヲタやってりゃ経験していると思います。

そんなこんなでビビりながら見た第一話は、俺の脳髄とどーでもいい予防線をぶっ飛ばしてくれる出来でした。
以来、実物を見てモリモリ上がる期待を全部どまんなかに打ち返しつつ、11話きっちり走りきった、完璧なアニメだった……。
元々コアなファンが多い漫画を、時代に合わせメディアに合わせ、恐れずに追加・変更していいものに変化させていった勇気は、とても凄いことだと思う。
漫画とアニメは別メディアであり、違いに合わせた表現を模索することでより面白くなるんだなぁ、というアタリマエのことを、言葉や概念ではなく表現で再確認させられたのは、とても良い経験でした。

作中の人物たちはペコの天才を見て何かを手に入れたわけですが、僕(と他の視聴者の方々のうち何名か)は湯浅監督を筆頭に、このアニメに関わった人たちの努力と才能と奇跡に、凄く大きなものを貰ったと思います。
とても素晴らしいアニメでした。
ありがとう。